第二回研修旅行 金沢の旅

                                           (文)石塚洋 (写真)高橋之治、佐藤幹郎                                     



  天徳院にて

○ 日時 : 平成15年5月13,14,15日(2泊3日)
○ 参加者: 川崎(兼研修講師)、佐藤、阿川、広瀬、高橋、
      浪本、石塚の7名。
はじめに
 川崎さんが昨年の夏場から旧家である自宅の改築工事を始められ、今春完成予定と聞き、川崎邸の見学を兼ね新緑の古都金沢を訪ねようという事になり、準備が進められた。
今年の新年会の席上、川崎さん、広瀬さんのアドバイスを頂き日程は5月13、14、15日と決定した。
 そこらの旅行会社では、とても収集出来ない「金沢の観光情報」が川崎さんからどんどん送られて来た。
その量は幹事など、とても読破出来ない量でした。
ただただ幹事は、毎日工事現場の監督も努めねばならない川崎さんに図々しくも以下の3つをお願いしてしまった。

1) 加賀料理&加賀の銘酒を5000円で楽しめる所。
2) パック旅行では、味わえない古都金沢の名所旧跡を訪ねられる事。
3) 名門中の名門、片山津GC 白山コースの予約を取る事。

後で之は、大変難問ばかりをお願いしてしまったものだと、厚顔の幹事も身の置き所を失う程であった。
観光スケジュウルは川崎さんの手によって綿密に作り上げられ、10日毎にブラシュアップされました。
ホテルはこれまた態々川崎さんが現地まで脚を運び各部屋をもチェックされ、金沢市高岡町にある老舗の
金沢ニュウグランドホテル アネックス2連泊と決まった。
 川崎さんからは「天気以外の事は全て俺に任せろ」という心強いメールを連日のように頂き、それはそれは、頭の下がる思いでした。
金沢には、「弁当を忘れても傘を忘れるな」と言う諺があり、金沢の天気は、予測が難しいらしい。
天候は、仕方がないと思いながらも5/13、14、15だけは、好天に恵まれますよう祈り続けた。
こうして準備も整い、現地の川崎さんを含め参加者7名となり、”7人の侍の旅”が始まった。


第1日目 : 5月13日(火) 市内観光

 東京の空はうす曇。羽田;10:15AMの集合に誰一人遅刻する者なし、11:00発 JL143便は定刻離陸。あっと言う間に小松空港到着。「いい天気」に皆ホッとした。
空港出口で真っ黒に日焼けした川崎さんが元気良く「よおー」と我々を出迎えてくれた。
「川崎さん、宜しく」、1年振りの再会であった。
早速高速バスで金沢市内へ、車中分刻みの「三八会研修日程」が6人に配布され、名調子のガイドがスタートした。 天気は上々だ。有難い。

13:00 ホテルに到着。直ぐにチェックインが出来た。荷物を部屋に置き身軽になったとたん空腹感に襲われた。「直ぐ飯にしよう」となった。
13:30 川崎さんの薦める高校の先輩のすし屋は、少し離れており、空腹には、勝てず尾山神社の真前の「寿司 捨(すて)」で昼食。美味い!カウンターを7人が独占した。記念写真。
14:00 尾山神社、ご存知藩祖前田利家と奥方まつを祀ってある。
明治8年(1875年)、前田家家臣団で建立したという神門がでんと構えている。四方にはめ込まれた5色のステンドグラスが美しい。


 尾山神社 
   神社の前の通りにはちょっとした飲み屋が並んでおり、川崎君が学生時代
   この界隈で良く飲んだとか。



14:30 家康を祀った『尾崎神社』にも行った。
朱塗りの本殿には葵の御紋があり徳川家との誼を感じる。「丸の内黒門前緑地(旧高峰譲吉宅)」で記念写真。
15:00 金沢城尾坂門(大手門)(川崎さん、広瀬さんの学生時代の通学道)を入り、城壁の石垣に圧倒された。
この金沢城の石垣には「野面(のづら)積み(城の石垣)」、「打ち込みハギ(門の石垣)」、「切り込みハギ(石川門など)」等、色々な積み方があるとの事。川崎さんの名講義が続く。
それにしても各々の石垣が未だ一箇所も崩れ落ちていないとは、凄いな。昔の人の技に感服。
ぱっと視界が広がり広大な芝生の広場に出る。ここは最近まで『金沢大学教養、文系学部』があったところという。また、金沢城全体が金沢大学であったという。こんな素晴らしい環境の大学は世界でも数少なかったのではと思った。このような母校を持った川崎、広瀬両君が羨ましい。


 金沢城址内  もとの金沢大学キャンパスでもある


「何故移ったの?」、「色々な理由があるようだよ」こんな会話をしながら五十間長屋前、石川門、百間掘橋を抜け、次のスポット兼六園へ向かう。
兼六園では、旗を持ったガイドさんに連れられた多数の観光客が目に付いた。

15:30 我々は、観光客が入って来ない道を主に歩いた。霞が池と、ことじ灯篭をバックに記念写真。
ここは兼六園のシンボル的場所だけに写真撮影は順番待ちであった。
池の端の堀にはアヤメが満開でした。
日本武尊銅像、夫婦松の前を通り兼六園を出て、金沢の地名となった金城霊澤を見物した。


 兼六園にて



 菖蒲が満開


15:50 : 兼六園の東南隅にある壮麗な大名屋敷「成巽閣」を拝観した。
13代藩主前田斉泰の母、真竜院の御隠居所。
一階は書院造りで見事な声で鳴く廊下の鶯張りには皆驚嘆した。之を造った当時の大工さんは一体何者なんだろう。
二階には幅広のしっかりした階段を昇って行く。
天井の材質と形態から「群青の間」、「網代の間」、「越中の間」など、そして各部屋の障子中央には「ギヤマン」が
はめ込まれている。当時ガラスは貴重品であったのだろう。「群青の間」の鮮やかなコバルトブルーにも全員感動した。
当時高貴な女性がこよなく好んだ雰囲気が未だに残る素晴らしい部屋部屋であった。
16:30 : タクシー2台に分乗し、新装改築成った川崎邸へ向かった。途中『彦三緑地』のツツジを見に寄ったが、
残念ながらツツジは、終わっており、牡丹が咲いていた。
16:40 : 川崎邸に到着。奥様に御丁寧にお出迎えを戴いた。
 門をくぐる前に、川崎邸の裏にある、今時珍しい「神仏混合」の古い由緒あるお寺を参拝した。
新装成った川崎邸は金沢市内では、規模の大きい方の蔵が二つ並び、お住まいは歴史を感じる書院造りの奥座敷と
奥様設計の広々とした天井の高い洋風のダイニングルーム、ベッドルーム、PCルームが連なり部屋数も多い。
前庭には大きな石灯籠(加賀御影石)に銭屋五兵衛?の加賀の豪商が持ち込んだという古代韓国の石灯籠、
裏庭には枝振りのいい「二代目の松」が植えられており、昔朝鮮で、使われた鉄の釣鐘様式の灯台も置かれた風情のある庭があった。
最初に座敷に通され川崎家代々伝わる種々のお宝を拝見させて頂いた。
蔵の中には、何が収納されているのかは秘密のようだが数多くの「七珍万宝」が在りそうだ。
兎に角素晴らしい家の改装がなり「川崎さん、おめでとう御座います」。


 新装なった川崎邸にて
  後ろに見える二つの蔵の改修だけで家一軒新築するのに相当する費用を要したとか
  加賀の伝統と現代が同居する素晴らしい家でした



 ダイニングルームにて


17:10 ダイニングルームで奥様が我々の為に態々用意して頂いた加賀料理でビール、加賀の銘酒「菊酒」を美味しく呷った。
名物加賀料理「どじょう、うなぎの蒲焼」「九谷焼の器に盛られた竹の子料理」の味は格別であった。
すっかり御馳走になってしまいました。もう大分酔ってしまった。
18:00 夕刻『出かけよう』の掛け声で川崎邸を出た。近江市場を通り抜けて夕食懇親会場、兼六荘の中にある料亭「尾山甚平」へ。
ここは金沢の老舗で最高の料亭の一つである「つば甚」の出店。落ち着きのある料亭だ。
会長より川崎さんへの謝辞が述べられた後、2回目の乾杯で開宴。
「加賀料理の美味しい話」「今日訪ねた観光スポットの話」「川崎邸の改築苦労話」、「来年予定している北海道の会長宅」などなどの話題に花が咲きあっと言う間に21:00を廻った。
満席であった他のテーブルの客人達は皆帰って、我々のみが残った。ここでも良く食べ飲んだ。
21:20 我々も重い腰を上げた。支払いは5500円/人とはびっくり。
こうして1日目は好天にも恵まれ無事終わった。


第2日目: 5月14日(水) 片山津GC白山コース
朝3時半、目が覚めた。カーテンをそーと開けて外を見たら暗くてはっきりしないが雨模様ではない。嬉しい。朝食を摂って待機した。
8:00AM 荒島君が川崎さんを乗せて新車のオデッセイで迎えに来てくれた。
佐藤、阿川、高橋、石塚が乗り込んだ。北陸高速を走る事40分、片山津に到着。
紹介者の神田さん(片山津 HDCP4)にご挨拶し、記念写真。
   9:41 : 佐藤、阿川、高橋
   9:48 : 神田様、川崎、石塚、荒島 、定刻スタートした。
天候は上々、無風。こんな日は珍しいとのこと。
全員第一打目を上手く打って不安感は少しづづ消えて来た。
大きな松の木にセパレートされ、バンカーの数も多く、手造りコースで、フェアウエーも微妙にうねっている。ホールが進むにつれ難問が襲ってくる。左の林に入れたり、松の木超えを狙ったボールは、不運にも木の枝に止まりロスト、深いバンカーにも捕まり悪戦苦闘の連続。
白山コースは「難攻不落のコース」と聞いては来たが.....
因みにスコアは優しいキャデイさんに支えられラウンドしたものの、阿川;91、川崎;94、佐藤;97、石塚;98、高橋;100と苦戦を強いられた。
再度チャレンジしたいコースでした。無念!




片山津ゴルフ倶楽部
 大木が鬱そうと茂る深い林、うねるフェエアウエイとグリーン、難しいバンカーなど難コースに手こずる  面々

第3日目: 5月15日(木):市内観光 
朝、小雨。持って来た傘は無用と思っていたがやはり金沢の天気。
今日は2台の車での観光予定であったが、会長の計らいで「7人乗りジャンボタクシー」をチャーターし、8:00ホテルを出発した。
傘もタクシー会社が用意してくれ、運転手の高さんはガイドまで勤めてくれ大いに助かりました。
8:10 長町の武家屋敷へ。香林坊の西側「大野庄用水」に沿って立派な土塀が連なり、忠勤に励んだ武士が住んでいた当時が偲ばれる。
小雨の中、我々"7人の侍"は、傘をさし屋敷回りを散策した。
9:00 老舗記念館で結納用の豪華な「水引」などを観てから犀川を渡り予約制の忍者屋敷、妙立寺(みょうりゅうじ)へ。
「ここでの話は、何処まで本当か確証がない」と聞きながらも、各部屋の「からくり」は面白かった。
之も商売上手な住職のなせる業か?
10:00 寺町寺院群を車窓から見ながら前田家墓地へ。
車で結構な坂道を登った。歩いたら大変だ。街の東側にある野田山の斜面に広大な墓地が拡がっている。
最上部に前田利家、まつから15代までの藩主と奥方が眠り、下方に重臣、武士、町民の順に墓地が並んでいる。
部下想いの前田家の心配りがこの様なお墓の形成にも表れているなと思った。川崎家のお墓もこの中腹に在るという。記念写真。
11:00 天徳院へ。3代藩主前田利常の正室珠姫(家康の孫)を弔ったお寺。
壮大な山門をくぐって左側の回廊に入ると両側の壁に寄進者の志のしるしの木彫が並び、印象深かった。
広い境内の大きな松の木の根元にはつつじが美しく咲いていた。


 
  前田家墓地(左)、武家屋敷(右上)、天徳院の回廊(右下)


12:00 兼六園入り口にあるホテル ラポート兼六にて昼食。代表的加賀料理『鴨治部煮』を食べた。
いろいろな山の幸が入っており、流石の味でした。
12:30 金沢城 五十間長屋に入り、つぶさに見学、「菱櫓」の建築工法を勉強した。



  昼食の「鴨治部煮」




 金沢城五十間長屋内部


13:30 東山町で江戸時代の風情を漂わしている東山茶屋街をぶらついた。ここらは、江戸後期に開かれた遊郭の跡で、今は高級料亭や観光客相手の土産店になっている。
尾張町の久保市乙剣宮の中を通り「くらがり坂」を下りると何処となく落ち着いた雰囲気を持つ静かな流れの浅野川のほとりの芸者の置屋が並ぶ主計町に出る。雨も上り浅野川ほとりを粋な芸者さんを想い浮かべながら歩いた。



 東山茶屋街界隈

  茶屋の入り口にもさりげない加賀の伝統文化が香る


14:30 名残惜しくも之にて金沢の旅を終えた。川崎邸に戻り、改めて川崎さん、奥様にお礼を申し上げ、
5人は小松空港へ向かった。川崎さんからお土産に老舗「俵屋のじろあめ」を戴いてしまった。有り難う御座いました。
15:30 無事に定刻羽田に帰って来た.
We are very happy.
Thank You Very Much, Mr.& Mrs.Kawasaki!
 
 おわりに「イラク戦争」「新型肺炎」「中東、アフリカでのテロ」、そして日本経済の好転の兆しもなく全てが縮んで仕舞いそうな世の中です。特に今の日本人は自信を失いつつあるのは情けない。
この度、川崎さん、広瀬さんの郷、金沢を訪ねて400年前、前田利家公達が全知全能を傾けて永遠の街造りをした「洞察力」、「決断力」、「実行力」に触れ新たな勇気を与えられた旅であった。
 
                                おわり
  
                                     
                                      平成15年5月23日 記