大岡川の宵桜
                    (文と写真)佐藤幹郎

4月3日の山八会は横浜大岡川河畔の花見である。その昔、京浜急行で通勤したときに、満員電車の中から
大岡川の桜を見たことはあるものの、実際に河畔に降りて見たことはない。
長いこと神奈川県民だったが、この近辺の地理に詳しくもない。
4月3日に備えて、中区の弥生町にホテルをとったので、予行演習として大岡川へ行ってみることにした。
3日の桜見物は午前中だが、今日はそれとは違う夜桜が見られるとの魂胆もある。
しかし、夕刻ホテルに着くと、雨がかなり強く降り出した。しょうがない、諦めてベッドに横になりまどろんでいるうちに何と薄日が差してきた。カメラを持ってホテルを飛び出した。
目指すは黄金町近くの太田橋。  ここから流れに沿って横浜港方面、日の出町の方向へと下ってゆくルートである。

    
     太田橋の橋名塔 昭和3年竣工という歴史あるもの

現場に行ってみると、ライトアップといっても特別な照明装置はなく、河畔に並んでいるボンボリに灯が入るだけのようだ。一応、三脚は持ってきたものの、この条件の下では、私の技術では綺麗な夜桜は撮れそうもない。ボンボリにはすでに灯が入っているので、今のうち(薄暮)に撮れば何とかなるだろうと、河畔を歩きながら、写真を撮る。平日のせいか、あるいはさっきまで雨のせいか、人通りは少ない。
日の出町に近づくにつれて、河畔には数多くの夜店が並ぶ。昔懐かしい射的の店もあるが、革ジャンを着た
香具師のお兄さんは暇そうだ。夜店を冷やかすうちに、急に腹が減り、酒が飲みたくなってきた。
太田橋のたもとで見かけた焼き鳥屋を思いだし、早々に撮影を切り上げ、ここで一杯やることにした。
今宵は、よい予行演習になった。










 大岡川クルーズの屋台船


  屋台が並ぶ








 太田橋たもとにある焼き鳥屋          これで熱燗お銚子3本飲む