新コロナウイルス流行で、店頭からマスクが消える騒ぎが起きている。
これに対応するために、いろいろな材料を用いたマスクを自作する方法が紹介されている。
しかし、多くの方法に共通するのは、型紙を用いて材料を裁断し、それを縫合するというもので、誰にでも簡単に作れるというものではない。
この点で、コーヒーフィルタを利用する方法は、1個2~3分間もあれば誰にで簡単に製作可能である。
買い置きしていたコーヒーフィルタを使って、作ってみたのが下の写真である。
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作ったマスクを実際に着けてみた。コーヒーフィルタには、紙パルプ特有の「紙臭さ」があると
言われるが、問題ないし、顔へのフィット感も申し分ない。
コストはコーヒーフィルタ100枚 400円、ゴム紐30メートル 300円、
マスク一枚当たり:フィルタ@4円x4枚=16円、ゴム紐25cmx2=5円 計21円 と安い。
某日100円ショップをぶらついていたら、コーヒーフィルタを発見。
こちらは80枚入りで100円+消費税10円で、上のフィルタより安い。これを使えば上記のコストは
マスク1枚当たり10円以上安くなりそうだ。
このフィルタは真偽のほどは不明だが、ドイツ製とあり、パルプは真っ白で、酸素漂白が施されているようだ。
以上の試作結果をもとに、さらに改良を検討することにした。
改良1 貼り合わせ部分の機密性向上
完成したマスクを使用しているうち、ホッチキスで接合した部分から空気漏れがあることに気づいた。
そこで、下図のようにホッチキスで止める前に、糊でフィルタ同士を貼り付けることにした。
作ったマスクを着けてみると、とても息苦しい。そのはずである。コーヒーを濾す微細な孔をもつ
フィルターが4枚も重ね合わされているのである。そこで、早速使用するフィルターの数を半分の
2枚に変更してみた。今度は息苦しさもなく、丁度良い感じである。
改良2 マスク性能の向上
現在、ネット上には手作りマスクの記事や情報が多数あるが、そのなかで最も評価が高いのが
香港の鄺士山(クウォン・シーサン)博士が製作しているHKマスクである。
なんと言ってもその評判が高いのは、製作したマスクの性能を0.3ミクロンの微粒子の濾過率を実測して評価している点である。
彼が作っているマスクは基本的に布マスクであるが、それにキッチンペーパーの「インナー」を挿入することにより、性能を高めているところに特長がある。
クウォン博士の行った実験を簡単に紹介する。
下図で布マスクの内側に挿入するインナー(ここではフィルターと称している)の種類と枚数それに
繊維の方向の組み合わせについて測定を行っている。
実験結果は下図の通りである。
以上の実験結果から、1枚のティッシュペーパーでは濾過効率が低いこと、一般家庭にある
キッチンペーパーを使えば容易に高性能のマスクが手作り出来ることが示されている。
キッチンペーパーのインナーを繊維の方向を直交させて2枚使用したものは、市販のサージカルマスクに勝り、医療用のN95に肉薄している。
ちなみに、アベノマスクに相当するマスクのみのケースでは、マスクとしての機能がほとんど
期待出来ないことが証明されている。
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キッチンペーパーから切り出し 矢印の方向を合わせ重ねてマスクに挿入
おまけ
以上でマスクは完成したが、折角なのでもう一工夫付け加えたい。
下図は5月7日の菅官房長官の記者会見の写真である。
(2020年5月7日 朝日新聞より)
マスクには北海道の先住民族アイヌの「魔除けの紋様」が刺繍されていた。このマスクは登別のアイヌの
婦人会が製作したものという。政府のアイヌ政策を担当する閣僚としての心遣いであろう。
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そこで、上のようないくつかのアイヌ紋様を集めて、シールを作成してみた。
これを完成したマスクに貼り付けてみた。私はあまり積極的にマスクを着用する主義ではないが、
この紋様を貼ることで、マスクをつける抵抗が和らぐような気分になれた。
シールは一般に売られている不織布や布マスクにも貼付できる。
アイヌ紋様のシールを貼る
完成したコーヒーフィルターマスク
狂乱的なマスク不足も解消されつつあるが、当分の間このコーヒーフィルタを活用した
高性能マスクを使用して行きたいと思う。一方でマスク不要の外出が出来る日が早く
来ることを切望している。