佐藤 幹郎
史上二頭目の無敗三冠馬ディープインパクトが昨年引退し、故郷へ戻り種馬となりました。
引退後もその人気は衰えず、今年初めに行われた種馬としての一般公開には、遠くは九州からも
ファンが殺到、先着順で予約を得た見学希望者が、牧場が用意したバスで半ば秘密にされた放牧地に向かうという騒ぎになりました。
定員600名のところあまりに希望者が多いために1,200名に増やしても、多くの応募者が打ち切られ、野次馬の私もそのうちの一人でした。
その嵐も去り、天候や馬の体調次第で随時公開する日もあるというので、牧場に電話をかけ、公開日を教えてもらって行ってきました。
その見学用放牧地は意外にも我が家の近く車で20分ぐらいのところにありました。
見学場に入ると、その日見学できる馬の名前と放牧地の割り当てが表示されたパネルがありました。
白樺とトド松の林に囲まれ、小川が流れる素晴らしい環境の中に放牧地はありました。
放牧地というから広大な場所を想像して行ったのですが、上の写真にあるように馬ごとに仕切られた
個室(?)のような形になっていました。
しかし、個室といってもディープインパクトが入っているのが縦横それぞれ60〜70メートルはあろうかという大きな面積です。
やはり一番人気のディープインパクトの放牧地は見学者通路に面したところに設定されていました。
私は競馬には全く知識がないのですが、見学している人の話では、このパネルにある馬たちはダービーや
GIレースで何度も勝利を収めた選り抜きの名馬ばかりだそうです。
放牧時間は種付けの合間を縫って行われるため、たったの二時間ということでした。
ちなみにディープインパクトの種付け料は1,200万円だそうです。
ディープインパクトははじめ個室の奥の方に佇んでいましたが、見学者が集まりだすと、見学通路の方に寄ってきました。
ここへよく来るというおばさんの話では、他の馬は神経質ですぐ人から離れたがるが、ディープインパクトはとても人なつこい馬ですぐ寄ってくるとのことでした。
「お前はいい子だね。草を一杯食べなさい」とかなんとか一生懸命話しかけていました。
私は専門家でないのでよく分かりませんが、もうトレーニングはしていないと思うのですが、ディープインパクトの体は新緑の中で輝き、とても元気そうでした。
そして、時々独りでダッシュを繰り返していました。さすがにこのときは「個室」は狭そうでした。
道路一本挟んだ向かい側の放牧地には、春駒をつれた母親の馬たちがいました。
来年にはディープインパクトの子供達もここを走り回るのかもしれません。
いずれにしろディープの子供達は2010年には地方競馬や中央競馬にデビューするそうです。
帰りにクラブハウスに上がり、コーヒーを一杯飲み、小さな記念グッズを買いました。
残念ながらデイープインパクトのグッズは全て売り切れとのことでした。
放牧時間が短いせいで、観光ルートに組み入れるのが難しいのでしょう。
見学者が少なく、新緑のなか小鳥の声を聴きながら気持ちの良い一時間半でした。