オレオレ詐欺を体験
                         早川純  2004-9-28
  

9月28日午後2時45分ごろ、電話がかかってきた。女房が出たと思ったら、大きな声で、
「どうしたの、しっかりして」となにか切迫した様子が、別の部屋にいた僕につたわってきた。
居間にとんでいった。

女房が必死で、しっかり、落ち着いて、と電話機を握りしめながら言っている。
「どうした?愛か」と言ったら、うなづいたが、顔色が変わっている。
そのうち、男の人が出たと言って、僕に受話器を渡した。
男の声で、
「東京海上火災から頼まれた弁護士です、お嬢さんが大変な交通事故を起こされました。
今、戸塚の交通裁判所にいます」
「確認しますが、お父さんですね」(そうです。)
「明日から留置されることになります。6ヶ月間です。 もちろん、その間に裁判が開かれます。一旦留置されると、6カ月間は家にかえれません。それでは、裁判にも困りますし、
お父さん、お母さんも困られると思います。保釈という制度があります」
「ちょっと待って。娘が車を運転していたのですか?」
「そうです」
「誰の車ですか?」
「会社の、個人の車だと思います。持ち主は、北沢真樹という人です」
「どのような事故ですか?」
「相手の車が、青信号を進行中におきました。被害者は、27才女性、26才男性、7才男の子、3才男の子、9ヶ月の女の子で、子供3人は即死でした」
「事故発生時刻は、11時17分、場所は、港南台4丁目交差点です」
「娘のけがは?」
「擦り傷程度です」
「あなたが連絡したのは、うちが最初ですか?」
「いや、まず会社にしました」

突然、
「お父さん、ごめんなさい。ごめんなさい」と娘?が出る。
なきじゃくりながら、
「大変な事を起してごめんなさい、ごめんなさい」と。
「どうしたのだ? お父さんのいうことに、答えて」
泣きじゃくっているだけ。

また、弁護士が出る。今度は、保釈の話になる。
「今日中に手続きをして、保釈金を払い込まないと留置されてしまいます。保釈金は150万円です。どうしますか?銀行は、もう閉まってしまいましたのが、郵便局なら間に合います」
「失礼ですが、あなたのお名前は?法律事務所は、どこにあるのですか?」
「弁護士の黒沢です。東京都世田谷区千歳台1の38 清水法律事務所、03−3482−7918、私の携帯は 090−9260−4466です」
お父さんの携帯はと聞くので、携帯の番号を教える。
「保釈の件ですが、お金大丈夫ですか?」
「金は何とかする」
「保釈手続きが、30分ぐらいで終わりますので、чコさい」
「どうやって、お金を渡せばいいのか?」
「裁判所は、現金は受取りませんので、振込みです。口座間内送金です。郵便局のキャッシュカ−ドお持ちでしょう」
「持ってるけど、お金はそんなにはいってない」
「お金は、大丈夫ですか?」
「何とかする、それより、手続きが終ったら、あなたから電話下さい。郵便局はすぐ近くにあるので、大丈夫、間に合う。と言って電話切る」

  電話を切ってから、女房と二人で、警察に事故の確認、娘の会社、携帯に電話。
  その結果、事故は起きてない、娘は会社にいて、”あ、それ、オレオレ詐欺だ”
  警察は、すぐうかがいますと言った。

午後3時20分ごろ、黒沢弁護士から電話がきた。
「もうすぐ手続きが終ります、お金、大丈夫ですか?」
「もうちょっと、かかる」
「お金が、できたら電話下さい」
「あなたの方から、あと10分後に電話下さい」

10分後には、TELなし。
3時30分ごろ、警察がきて、状況をきいていった。

3時55分に、黒沢弁護士から電話。
「あなたは誰?どこの弁護士?」相手、電話を切る。

相手の女の子は、迫真の演技。僕も、注意してきいていたが、娘によく似ていた。
ただ、こちらの質問には、全く答えず、ごめんなさい等々。
最初、びっくりしましたが、途中から、疑問が・・・・

ご参考になるかもしれないと思い、投稿しました。

                           (三八会掲示板より転載)