ロシアの旅 (その-2)   2003/10  石塚 洋
〈4日目〉9月13日(土)
目覚め良し、体調も良し。ホテルの外を見ると昨晩雨が降ったらしい。空は青空だ。
8:45バスでホテルを出発、空港へ。ヴィクトリアさんの名ガイドも今日でおしまいとなる。彼女はバスの中でしきりにプーシキンの詩を朗読してくれる。
素晴らしい詩だ。プーシキンはこの季節を「黄金の秋」と言ったそうだ。
この時期のサンクトペテルブルグが最高に良い時期なのだろう。冬になるとこのネヴァ河も凍結してしまうそうだ。
GOOD BYE!! サンクトペテルブルグ。

10:40発(FV129便;ブルコヴォ航空)でモスクワへ。650km、丁度1時間のフライトだ。11:55、モスクワ第一空港に到着。
大使夫人が出迎えてくれていた。3日ぶりの再会だ。昼食後専用バスでモスクワ市内観光をした。モスクワの市内は土曜日のせいか静かだ。
旧ソ連時代、モスクワ市内を走る車は70万台、今は300万台と言う。ウイークデーのラッシュ時は渋滞があるが土、日は無い。モスクワ市民の殆どは郊外の別荘に出かけて行ってしまうらしい。羨ましく思った。土地が沢山あるんだなと思った。

旧ソ連時代はまじめに働いてもサボっても同じ給料だった。今は良く頑張れば、それなりの給料が貰える。衣服も自分の好みで選べる。
「良い時代になって嬉しい」とガイドのターナさん、運転手のコーリーさんはニコッとする。
ロシアでは平均給料;2万円、初任給は5〜6,000円位と言う。エー、中国と変わらない、それより安いか?
写真-1 聖ワシリー寺院
 写真-2 モスクワ大学旧館                  写真-3 赤の広場
バスで赤の広場の周囲にある教会や城の尖塔を見ながら、ターナさんからクレムリン、レーニン廟、聖ワシリー寺院(ロシア正教本山)等の説明を聞いた。
モスクワ河を渡って郊外にある雀が丘の国立モスクワ大学旧館、国会議事堂、プーシキン広場を経由してモスクワのホテル、シェラトン パレスホテルに到着。
ホテルで一休みをして18:00、バスでボリショイ劇場へ。
空港並みのセキュリテーチェックを受け中に入った。開演まで時間があったので100ルーブルを出して日本語版の解説書を買った。大方の人はビール、ワイン、コーヒー等を飲んで連れの人と歓談している。
我々の席は1Fの前列5列目。オーケストラボックス(楽団員は120名位)を挟んで舞台は目の前の席だ。これは居眠りは出来ないなと隣の仲間と誓い合った。

正面の舞台には赤色と金糸をふんだんに使い、「CCCP」の文字がうっすらと浮き上がらせ歴史を感じさせる厚い緞帳が下りている。上を見れば金色の模様の彫刻と絵画に彩られた丸い天井の真ん中から巨大なシャンデリアが宇宙の衛星のように釣り下がっている
写真-4 ボリショイ劇場正面         写真-5 劇場内部
生まれてこの方バレー等見るのは初めてだ。“白鳥の湖”“眠れる森の美女”位の曲は知っていたが、台詞の無い恋物語を3時間も見るのかと思うと不安が一杯であった。
右斜め前に席を取っている野村大使御夫妻の手前、鼾をかいたら大変だ。
ところがところが......舞台はあっと言う間に終わってしまった。感動した!
舞台一杯に踊るバレリーナの感情こもった機敏な動き、身体全体、目の動き、顔の表情で言葉以上に訴える演出にびっくりした。物語がマアマア理解出来たのが嬉しかった。
素晴らしかった。
22:00 幕が下り、バレーの感激を胸にバスで夕食へ。大使御推奨のロシア料理に舌鼓。飲み物:柘榴のジュウス、
ワイン、ビール、ウオッカ。食べ物:サーモンと鱈とサラダ風野菜のオードブル、ロシア風ポテトサラダ、ロシア風餃子、サーモンときのこ入りグラタン、きのこと肉のピロシキ、骨付きポークのグリル、野菜和えチョウザメのグリル、ビーフなどなど。味といえば全て大変に美味しく、ロシア料理のバラエテイーの多さも知る事が出来た。
野村さん、有り難う御座いました。因みに料金は一人、860ルーブル(3,500円は嬉しい)。
全員満足しホテルへ、夜中の 0:30 を廻った
写真-6 野村大使御夫妻を囲んでの夕食(右から4人目大使、次の次が大使夫人)
〈5日目〉9月14日(日)
 モスクワ最大の名所クレムリン敷地内観光である。先ず武器庫見学というから小生は「兵器の博物館」と思って行ったらとんでもない。ロシア王朝の宝物殿でイワノフ雷帝やエカテリーナ女帝など皇帝ゆかりの品々がこれでもかこれでもかと並べられている。ダイヤモンド398カラットの王冠など、旧ソ連時代に良くも大事に守り通したなとつくづく思った。
次にウスベンスキー寺院(革命前、皇帝の結婚式、戴冠式がここで行なわれた)
釣鐘の王様(重さ200トン、余りの重さに吊り下げられる事はいちどもなかった)、大砲の王様(1586年、鋳造されたが一度も発砲する事は無かった)、プーチン大統領府を観た。

午後はトレチャコフ美術館見学。エルミタージュ美術館を東の横綱とすれば、西の横綱の地位にある。
何の予備知識も無く観たこの館には、今まで見たことも無い絵画、聞いた事も無い画家の名前ながら素晴らしいものが次から次と目に入り驚いた。
聞けばここにはロシア絵画の名作中の名作が収蔵されているらしい。

見学が終わって美術館を出た時、可也激しい雨が降って来た。
これで予定の見学は全て終了した。大使が自ら作ってくれた見学コースは流石ロシア文明、文化を抜け目無く学ばせて頂いた。

小生のような凡人の頭にどれだけ収納されたかは定かではないが、始めて訪れたロシアの二都を見学が出来たことは小生の大きな財産になりました。大使御夫妻、仲間の皆さん、有り難う御座いました。
ホテルで一休み後日本大使公邸で大使御夫妻が我々を夕食に招いてくれた。
写真-7 大使公邸で夕食後野村大使と歓談、御馳走になりました。
〈6日目〉9月15日(月)
11:00ホテルをバスで出発、モスクワ郊外にある自然保護公園カローメンスコエへ。大木の覆われた散歩道を歩き、下にはモスクワ河が見下ろせる丘の上に建つ16世紀のヴォズネセニエ教会、木造の宮殿、刑務所などを観た
写真-8 モスクワ河を見る
 遠くにモスクワの市街が見える
拙い小生の「ロシアの旅日記」を読んで頂き感謝します。
現在のロシア連邦は国土面積17,075ku(日本の45倍)、人口1億4,700万人と途轍もなく大きな国だ。
平均給料も2万円とは信じられなかった。大使は「東芝あたりが工場でも作ってくれるといいんだがな」と申していた。
同感だ。昔から日本はロシアとの関係は深かった。

今後は日露共々仲良く手を取り合って、世界平和のため強いリーダーシップをとっていくべきと思う。                
                                            

                                             おわり