1.ウイルスに感染すると何が起こるの?

1)ウイルスがあなたのパソコンを足場に家族や友人、知人などにウイルスを送りつけ、感染を拡大します。
2)デジカメの画像や住所録などの大事なデータ(ファイル)を次々に消してしまいます。
3)データを保存する場所(ハードディスク)をゴミ(データ)で埋め尽くして使えないようにしてしまいます。
4)クレジットカードの番号(暗証番号)、その他、知られると困る個人情報をあなたのパソコンから読み取ってしまいます。
5)インターネットをすると、特定の怪しいサイトにしか接続できなくなります。
6)パソコンの動作が極端に遅くなったり、途中で勝手に電源が落ちてしまうトラブルが頻発し、ついには使えなくなります。


2.最近ウイルスメールが友人や知人から届くのですが?

俗に「なりすまし」というやつで、正式にはアドレス詐称というものです。
ウイルスが、自分を隠すために、他人のメールアドレスを使ってメールをだし、その人になりすますことです。
どうしてそんなことができるのか、もっとも単純な例を下の図で説明します。
ウイルスに感染しないための初歩
上の図で、例えばAさんのパソコン-Aがウイルスに感染したとします。
ウイルスは、まずAさんがメールを出すプログラムの中にあるアドレス帳に、潜り込みます。
そして、アドレス帳の中からBさんのアドレスを選んで、Cさんのアドレスを差し出し人としてメールを出します。
このときウイルスは自分の分身をメールに添付します。
Bさんがこのメールの文面を見る限りでは、このウイルスメールはCさんが発信したものに見え、決してAさんの
パソコンから発信されたものだとは分かりません。
一方、Cさんは自分が差し出し人になっているメールが他のパソコンから発信されているなどとは知るよしもありません。


3.何故ウイルスは「なりすまし」などという手の込んだことをやるのでしょう?


AさんのメールアドレスがBさんのアドレス帳に登録されているということは、AさんとBさんは何らかの関係があります。
親しい友人か、同好の士でグループを作りメールのやりとりをしているかもしれません。
AさんとCさん、BさんとCさんとの関係についても同様です。

このように電子メールは直接、間接にそのやりとりを通じてあるコミュニティを形成しています。
BさんがCさんになりすましてウイルスが送ったメールを受け取ったとき、「あいつ何か変なメール寄越したな」と
いぶかりつつも、信用して開けてしまうかもしれません。
「なりすまし」は自分の身を隠し、受け取った人を騙して感染させようとするウイルスの仕掛けた罠なのです。

この場合、ウイルスメールを受け取ったBさんが怒って、Cさんに「何でお前ウイルスを送り付けたんだ」とか
「お前のパソコンがウイルスに感染してるぞ」などといって、身に覚えのないCさんを逆に怒らせてしまい、ウイルスに
感染してウイルスをまき散らしていながら、それに気づいていないAさんが「まぁ、まぁ」とか言っている滑稽な事例が実際にあちこちで起きています。


4.自分が出したウイルスメールが届いてしまったのですが?


上に書いたように、ウイルスの感染の輪がどんどん拡がってゆくと起こりうることです。
実際にこのようなことが起きて、俺だけが集中攻撃を受けているのではないかといった相談をよく見かけます。
感染が拡大するにつれて、最初は見ず知らずの差し出し人だったものが、発信者が知人だったり、@の後ろに
あるドメイン名が有名な銀行や、大企業、お役所あるいは自分の勤務する会社などというウイルスメールがやって
来ます。
簡単に信用してはいけません。


5.自分が出した覚えのないメールが宛先不明で戻ってくるのですが?


最近のウイルスはもう一つの罠を仕掛けています。
それは俗にいうリターンメールというシステムを悪用したものです。

発信したメールが何かの理由で相手に届けられない時に、先ずメールを受け取ったプロバイダのコンピュータが、「XXの理由で届けられませんでしたという」本文に、配信不能のメールを添付して送り返して来るものをリターンメールといいいます。
出した郵便が宛先人がその住所に見あたりませんでしたという付箋が付けられて、郵便局から戻ってくるのと同じと考えればよいでしょう。
ウイルスはこのシステムを利用して次の図のように感染を拡大しようとします。

「なりすまし」の時と同じように、ウイルスはCさんのアドレスを使ってウイルス付メールを発信します。
ただ「ナリスまし」の時と違うのは、ウイルスは宛先にわざと存在しないデタラメなアドレスを書き入れます。
メールはCさんが入っているプロバイダのコンピュータに送られますが、コンピュータは配達不能なのでこれをCさんに送り返します。

リターンメールの実例は上のようなものです。
郵便と違って、アドレスをたった一字間違っただけで上のようなメールが返ってきます。
メール初心者だった頃によくやった経験をおもちの人も多いと思います。
この場合必ず添付ファイルがついているのが特徴です。

添付されるファイルの中味は、本当に自分が出したものであればそのメール、ウイルスが出したものであればウイルスメールになっています。
しかし、ほど用心深いパソコンの上級者でなければウイルスが添付されているかどうかを見分けることは難しいでしょう。

Cさんは上のようなリターンメールを受け取ったとき、確かに自分の入っているプロバイダから来た
メールだし、たまたまその日に何通かのメールを出していれば、アドレスを書き間違ったか、あるいは
相手のメールアドレスが変わったのかもしれないと思い、思わず開いてしまうというわけです。


6.ウイルスを防ぐためにはどうしたらよいの?

1)プロバイダが提供しているウイルス除去サービスを利用する
2)トレンドマイクロ社のウイルスバスターやシマンテック社のノートン・アンチウイルスなどのウイルス
 除去プログラムをパソコンにインストールする
3)リッチテキスト形式でメールの受信・発信をしない(後編で説明します)


7.上の三つをやれば万全ですか?

何事にも万全と言うことはありません。

上の対策1)と2)で注意しなければならないことは、新種のウイルスが現れたときに、全く効力を発揮できない
時期があるということです。
ウイルスは、人間が作り出すものですから、その種類や感染したときの症状は様々です。
ですから、新しいウイルスが発見されると、それを検出する方法と治療するワクチンをその都度プログラマーが開発する必要があります。
それが出来上がるまでは、たとえ1)や2)の対策をしていたとしても、ウイルスに感染する確率はゼロではありません。

8.他にウイルスバスターやノートンアンチウイルスを使う場合に留意することはありますか?

第一は上にも書いたように、新しいウイルスに対応するために、こまめにプログラムを更新しておく必要があります。
ただパソコンに入れただけでは、効力を充分発揮できません。

第二は薬と同じで、これらには副作用があります。
これらのプログラムはウイルスを退治するために、表から見えないところで常に動いていることが多いのです。
そのため、パソコンの動作が遅くなったり、極端な場合は、特定のプログラムを動かそうとするとパソコンが止まってしまう、いわゆるフリーズすることがよくあります。
この現象はパソコンの性能や、入れているアプリケーションなどの環境によって違ってきます。

どうしても我慢出来ないほど副作用が強い場合は、インターネットに繋ぐパソコンとそうでないパソコンの二台を用意して、使い分けることも必要になってきます。


9.最後にウイルス対策の基本とは何でしょう?


今回は主にメールによって拡がるウイルスを主にしました。
最初に言ったように、メールを介して、私たちは一つのコミュニティを形成しているので、他の人に迷惑をかけないということが最も大切な基本といえるでしょう。

ウイルスに感染しないことも大切ですが、万が一感染した場合に、それを如何に早く知るかということです。
感染した人が、一ヶ月近くもそれに気づかずウイルスをまき散らしていたなどというのは珍しいことではありません。
最近はウイルスが巧妙になってきて、周りの人も感染者を特定するのが難しくなってきているので、なおさらです。

自分のパソコンがウイルスに感染しているかどうか調べる方法で、今のところ最も確実な方法としては、例えばトレンドマイクロ社が行っているインターネット・オンライン・スキャンなどを利用することです。
これらを使ってあなたのパソコンの定期検診をするように心がけましょう。


          <復習編に続く>