鎌倉十二所果樹園梅花観賞
                   (文と写真)柏木正弘、石塚洋*


  梅林の前で

本日の散策参加者は、阿川、石塚、大川、柏木(報告者)、進藤、杉岡、浪本、広瀬の計8名。
広瀬さんとは目的地の十二所バス停での待ち合わせということで、その他のメンバーは鎌倉駅東口に集合。
予定のバスに乗車、揺られること10分〜20分程度、十二所バス停に到着。
金沢街道の反対側のバス停に人影が。広瀬さんだ。お待たせしました。
一同交差点を渡り、全員集合、本日の散策隊の結成が完了。
先ずは散策スタートの集合写真。


 
いざ出発

 それにしても、寒暖差激しく天候の変化著しかったこの2月だが、本日は冷たい風が強いものの、空は雲一点もない快晴、気分快適、散策日和ではある。

 

バス停から細い横道に入る、この道は「いつか来た道」。
一昨年の朝夷奈切り通し散策の取っかかりである。メンバーも、都合で高橋さんは不参加だったがそのほかは往時と同じメンバー。

  前回は、シトシトと秋雨混じりの曇天だった。不安にかられ、「朝夷奈の切り通しはこの道ですか?」、(彼方、山八メンバーを爺さんの集団と見なしてか)
「足下が悪く無理だよ!」てな会話を交わした石春産業の作業場をこの度は何のお世話にもならずにさっさと通り過ぎ、慣れた道のごとく歩を進める。


  
創業100年以上を誇る石材店の脇道を入る

この慣れた雰囲気のもたらす精神的な余裕のせいか、道筋の左端を流れる大刀洗川、先回はチョロチョロ水の流れる単なる水路にしか見えなかったが、この度は「大刀洗川」と命名 されているのもむべなるかなと、改めて感じさせる風情ではある。


  
「小さな川にも風情あり」しばし、見入る

 やがて、懐かしの三郎の滝に至る。ここで道筋は二つに分かれ左を進めば先回チャレンジの朝比奈切通、右が本日採目指すコース、十二所果樹園へのルート。三八ホームページ掲載の写真を思い出しながら、前回と同様の集合写真を撮る。


  
三郎の滝の前で

 比較的緩やかな登り道、石材、墓石、灯籠のなれの果て等々が辿る道の両側にゴロゴロしている。
やがて作業場のような施設が点在、「石春産業」「・・・造園」、等々の看板などなどが、、、
しかし、人気は皆無。


   
墓石屋の資材置き場?

「御用の方は下のベルを鳴らし・・・」と言った標識も、鳴らしてみても何処から人が現れるのか疑いたくなるほどの静けさ。


   
「御用の方は下のベルを鳴らして、、、」

要は、鎌倉の墓石業者の集団作業場のようなものらしい。妄想するに切り通し開削の技術者集団の末裔の生業の場だったのかもと勝手な想いを馳せてしまう。

 さらに緩やかな上り登り暫し、果樹園入り口に到達。鉄柵越しに、満開の大きな梅の木が出迎えてくれているが、倒壊しそうな鉄柵をロープで支えているだけのみすぼらしい果樹園入り口。


  
これが果樹園入口の門

果樹園と称しているのだから、綺麗に手入れされた瀟洒な庭園かと思い込んでいたが、満開の大きな梅の木が点在しているものの、率直なところ荒れ果てた梅林の風情!
帰宅後調べるに、鎌倉の地を無造作な乱開発から守ることを使命とする「鎌倉風致保存会」なる組織の所管とか。敢えて自然をそのまま活かそうとする試みかと、斯様な雰囲気に納得、納得。 

しかし、すぐに満開の梅の花の歓迎に遭遇。


   
われわれを歓迎してくれた鮮やかな梅の花たち

その高揚感抑えがたく、この記事の冒頭に示したように梅の木の下で皆で写真を撮る。

点在する満開の大きな梅の木の間、大風か何かで折れかけた梅ノ木の脇の朽ちかけたベンチ、そこで暫しの休憩。


   
梅の木の下で一休み

改めて視線を地面に落とすと、地味ながらいろいろな草花が点々と咲き乱れていて、これまた風情なり。


  
梅の下に咲く水仙          ショカツサイ

ショカツサイは中国から渡来した。諸葛菜は読んで字のごとく、三国時代の武将、諸葛孔明が部下の兵士に食べさせるために栽培した油菜科の植物で、日本ではハナダイコンと呼ばれているそうな。

近くに掲げられていた梅園内の案内図、極めてシンプルな果樹園内の散策ルート、改めて目指す箇所は唯一果樹園中心辺りの展望台のみ。
標高は149メートルとあり、さらなる登りが控えているかと気を引き締めて、暫しの休憩の後、散策再開。
案内図で改めて気付かされたのは「ここは、”梅林”ではなく”果樹園”であり」、季節によっては「梅に加えてクリやユズが実を付けるところだ」と。地面に目をこらすと確かに所々にクリのイガの残骸が諸処に。


  
目指すは標高149メートルの展望台

暫しなだらかな上り坂の散策路、そして突然、急峻な登りに。張られたロープに頼らねば自らの脚力のみでは登坂不可能に近く、心臓が破裂しそうな数分間ではあった。

     
      
ロープを頼りに急坂を登る*


そこは老齢とは言え「健脚」の山八健兒、何とか急坂を突破すると、途端に道は平坦に変わる。
安堵して振り返ると、木立の間から白い雪化粧の富士山が姿を見せ、直前の苦悶から一瞬にしてヤッタ!の
達成感に。
ここが149メートルの展望台かと歓喜の声。早速に木立の間に見える富士山を背景に登頂記念の集合写真。


  
十二所果樹園の展望台にて

口々に晴天に恵まれたこの散策の幸運をたたえる言葉が行き交ったものの一抹の消化不良感も。というのは、落ち着いて辺りを見渡すと道は更に延びているではないか、そこで気を取り直してさらに歩を進めると、さらなる高台の小さな広場に。その広場の一角には「野生動物以外の人、犬の立ち入り禁止」なる標識が。
要は、ここが目指す標高149メートルの本物の展望台だと確信。
しかも視界を遮る木立もなく雪化粧の富士山をまるまる拝める幸運、こんな場所が鎌倉にもあったのかと一同感嘆。

西にはスケールの大きな雪をかぶった富士山、東には眼下遠方に多分金澤八景辺り、さらに海を挟んで房総半島が南北に広がる、なかなかの絶景である。それぞれに絶景を楽しみリラックスしていたところ、突然、石塚さん、「あのふたこぶは筑波山だ、筑波山が見える!」と。
一同ギョッとして「石塚さん、筑波山は茨城県、見えるとすれば東ではくこちら北の方向だよ」と諭すと、
さすがの彼も錯覚に気が付く一幕。
青春を謳歌した往時が何かと懐かしくなる老齢の為せる錯覚の一瞬か・・と。

すがすがしい展望台で眺望をそれぞれに楽しみ暫し時を過ごすに、高齢男性の宿命か、尿意を催した面々、高貴さをたたえる富士山に向かって用を足すのは失礼!と避け、眼前広がる金澤八景・房総半島めがけての連れション、共に満足のご様子。
暫し、高揚と満足感の後、帰還に。今度は、下りの急坂 登りの時は、眺望への期待感から必死に上ったのだが、下りは恐ろしいほどの急勾配、しかし、幸いなるかな、爺さんグループ誰一人トラブることなく急坂の下降に成功。

    
      
下りはもっと難儀

斯くて、本日の散策の目標だった「十二所果樹園散策」は所定の目標を達成、一同満足。ただ残念だったのは梅の香り、あまり感じることが出来なかったが、これも老齢のせいかもと、梅園を後にする。

 往路を戻る故か、道のりの先々は知れたものとの安心感、待望の昼食への渇望感も加わり、足取りも軽く坂を下り十二所のバス停に。すぐ目の前の瀟洒な造りの料亭紛いの店が目指すところ。
しかし、石塚リーダ、ここで待った!のかけ声。十二祖神社のウサギの彫り物(なかなか有名らしい)も抑えておかねば・・・・とランチお預けして予定のもう一つの立ち寄りポイントへ。

 十二所神社、小振りながら由緒正しき社らしく造りはきっちりとした感、柏手礼拝の後、社の正面を見上げれば石塚リーダご執心だった見事なウサギの彫り物、これには一同感心。


  
波に乗る2匹のウサギ
  
しかし、正直言えば一同の関心は昼食、そそくさと神社を後にして、先の料亭紛いの懐石料理と蕎麦の
店「鎌倉峯本」朝比奈店へ。
玄関から予約の部屋に案内され、びっくり。
掛け軸のかかった床の間付きの綺麗な座敷、軽く昼飯だけでは申し訳無いような造りの部屋。
これまでの山八のランチの中でもっとも高級そうな造りにちょっとびっくり。
しかし、そこは宴会ならぬ山八ランチ、注文は一同統一して金1.750円也の「牡蠣いりなべ焼きうどん」
運ばれてきたのは、ちょっと寂しい風情の鍋そのものと取り皿のみの盆。

恒例のビール乾杯でランチをスタート、牡蠣いりうどんを食するにこれがなかなかの美味、一瞬にして本日のランチ、成功!の声。なかなか美味かった!


  
恒例の乾杯


                   
牡蛎入りなべ 焼き

鎌倉市街を離れた十二所のポツンとした一軒の料理屋、近辺に恒例の食後の甘味処は無理筋と、「牡蠣鍋」に加えて食後に甘味を注文。大川さんのアイスクリーム、広瀬さんの葛餅以外は皆プリンを注文。運ばれてきた甘味、器がそれぞれにカラフルにして瀟洒な形、味は問題なく美味。かくて、山八ランチ、今回も大成功!

 
      
例のごとく食後のスイーツ 葛餅アイスクリーム などなど

斯くて、一同満足にて本日の散策、終了。
広瀬、杉岡ご両名は金澤八景方面へ、他は鎌倉駅方面へと、次回の散策を約して散会。

なお、本日の散策歩数は8,000歩で一同合意。


                          〜おわり〜