金沢文庫称名寺と金沢山散策(中) 

(文)佐藤幹郎 (写真)早川、佐藤



称名寺本堂の左手から、いよいよ金沢山(きんたくさん)頂上にある八角堂をめざして登りを開始する。小野山さんから頂上広場までは約200段の階段を昇ると聞いていた。
階段があるということは「登りやすい」と理解していたが、それがとんでもない誤解だということが直ぐ分かった。
最初の第一歩からエッ!!というほどの急勾配。



するに階段がないと登れないような急峻な地形なのだ。
「昨日、ゴルフで20,000歩近く歩いたので足が痛い」などと泣き言を言っていたので、隊長からは「落ちこぼれしないように先頭で登ってくれ」との指示を受ける。
意を決して登り始める。手すりがあるのがありがたい。
しかし、すぐに手すりはなくなり、階段も狭くて足場の悪い横木だけのダートとなってしまい、右や左に曲がりくねっている。よろめくと沢に滑落しそうだ。

 

途中にやっと平らな場所があり、一息つく。ここが案内図にあった観音広場らしい。
西国三十三観音群だ。観音菩薩が悩める者を救うとき三十三の姿に変化するという法華教の教えに
より建立されたとか。西国第一番から第三十三番までナンバーリングされて並んでいた。

200段のうち120段ぐらいまで数えたが、足が悲鳴を上げ休んでは登り、登っては休む状態となる。
「もう少しだ。頑張れ」の励ましに加えて、「まだ半分も来ていないぞ」との厳しい野次も聞こえる。


 

カメラと三脚の入ったバックを野中さんに持ってもらい頑張るが、5,6歩進むと一休みの状態となりついには座り込んでしまった。後方では隊長が渋滞する列の進み具合を心配しているようだ。
そろそろ八角堂が見えてくるあたりで、皆さんに先へ行ってもらう。


 

やっと八角堂が見えて頂上広場に辿り着き、一服している皆さんの話の輪に入ることができた。

薫風の中、ここから海を見下ろす景色は素晴らしい。
左手前には八景島と八景島シーパラダイス、右手奥には追浜夏島の住友の造船所や日産の工場が見える。
中央には房総半島が望めるはずだったが、春霞の彼方であった。




さて下山の時間がきた。案内図を見ながらルートを検討する。
山を下りたら県立金沢文庫を見学するので、それに便利な場所の近くへ降りたい。



どうやら行田の通りというのを下りて、途中の分岐を左に行けばいいらしいが誰も行ったことがない。
「万が一引き返すことになったら、、、、」と隊長が私の足を心配してくれるが、とにかく行ってみようということに。何と深作さんが皆が休んでいるうちに適当な枝を探してきて私のために杖を作ってくれた。



ありがとう。深作さん。旅先でなければ記念に持ち帰るところだが、とにかく下りも急で手すりのない所を通るのに大いに役立ちました。


                          金沢文庫称名寺と金沢山散策(下)へ続く