湯河原町立美術館と万葉公園
                (文と写真)佐藤幹郎

今日は町立湯河原美術館を訪問、その後二回目となる万葉公園を逍遥、駅前の魚料理の
店で一杯やって打ちあげという予定である。

湯河原美術館
まず湯河原駅からバスで湯河原美術館へと向かう。
ほどなく到着したが、美術館らしからぬたたずまいだ。
理由は後で調べて分かった。もと観光旅館の建物を改装して利用しているとのことだ。
  
   
湯河原町立美術館

湯河原美術館についての詳細はこちらを参照。

湯河原美術館は常設館・企画展示室と平松礼二館の二つからなる。
常設館には伊東深水、荻須高徳など私でも名前を知っている画家の作品が展示されていた。
また小説家の武者小路実篤が岩絵具で描いた作品もあり、画家としての側面もうかがえた。

この美術館のもう一つの呼び物は平松礼二館で作品はもちろんだが、アトリエが公開されていることだ。主として岩絵の具を用いた岩松が、実際に岩絵の具の原料である鉱物を磨り潰した乳鉢や、多種多様な筆なども展示されていて、一瞬版画のように見える彼の画風を支えていた品々を興味深く知ることができた。
  
   
岩絵の具の調合

  
   用いた筆の数々

  
   無数の絵具皿

この美術館のもう一つの見どころは庭園だという。外に出て庭園巡りをすることにした。

庭に入るとすぐに「日本の音 水琴窟」という看板を見つける。

  
   
日本の音 水琴窟

高橋さんが何度もトライして耳を澄ませていたが、「不思議な音」は聴こえてきた
のであろうか?


  

    耳を傾ける高橋さん

庭園をぐるり一回り。春には桜が咲き、夏にはフランスから寄贈された「モネの睡蓮」が
咲き、秋には紅葉が彩るという。残念ながら今は季節の端境期だ。
緑の木陰で記念写真を撮り、美術館のお洒落なカフェでコーヒータイムをとることにする。

  
    
湯河原美術館の庭園にて

庭と続いているお洒落なカフェに入る。

  

  

天井からは竹ひごで作られたものであろうか、色々な形のオブジェが吊り下げられている。
ここで、私に事件が起こった! カメラでオブジェを撮りまくっているうちに、バッテリが
なくなるサインが出たので、カバンから予備のバッテリを取り出そうとするも、カバンがない。
そういえば、持ってきたリュックと一緒に、玄関のロッカーに入れたのを思い出した。
しかし、ロッカーに入っていたのはリュックだけ。今まで、めぐってきた美術館の見学順路に沿って2階、3階を巡るも見つからない。小さなバックだが、健康保険証や朝夕飲む薬など
が入っている。石塚さんに言うと、「ここに来るときに乗ったバスに忘れたんじゃないか」と言って、すぐバス会社に電話してくれた。引き続き、オレンジドームに電話してもらうと
ロビーにそれらしきものがあり、受付で預かっているとのこと。
早速、タクシーを呼び、皆とは次の万葉公園で落ち合うことにして、「オレンジドームゆがわら」に戻ることに。

かなり年配のタクシーの運ちゃんが私の顔色を察したのか「お客さんお急ぎですか?」という。そうだ、と言うと「じゃぁ近道しましょう」と返してきた。
どうやら、今までオレンジドームの車や、バスで通った道は、昔の有料道路で、後に一般道路となったが、それとは別に土地の人が別に使っていた「旧道」とも言うべき道があり今でも使われているとのこと。場所によってはそれを使った方が近いのだそうだ。
いままで通った急峻で曲がりくねった以上に「旧道」は狭くて、よくもこんなところを車が通れるなという道だ。しかし、そこは地元のベテランだ。あっという間にオレンジドームに
到着、忘れ物を回収して、皆が待つ、万葉公園にたどり着くことができた。

万葉公園
万葉公園については今年5月に石塚さんの詳しいレポートがあるので、ここではほぼ同じコースを歩いたときに撮った写真の羅列で済ませることにする。

  
   
滝が流れマイナスイオンが溢れる渓流の道

  
    
滝の前で集合写真

  
   
川沿いのポーチの椅子に座りくつろぐ人たち

  
   途中にある狸福神社でひとり手を合わせる石塚さん。何を祈るのか、、、

  
     狸福神社の由来

  
    こんな森の中に沢山の絵馬が。恋の成就や子宝安産祈願が多い。

打ち上げ食事会
いよいよ今日の締めともいうべき昼食兼打ち上げの一杯。高橋さんの案内で「魚繁」という
店に向かう。一階は間口二間ほどの普通の魚屋。お店の脇の急な階段をのぼり二階へ。
  
  
   
魚繁

  
   
魚繁の一階

一階の店舗のわきにある急な階段を上ると、大広間が一間だけの店に到着。
時間も12:45と大分下がっていたので、先客が一組だけ。
あまりきれいな部屋とはいえないが、かえって何か昭和の香りがして落ち着く。
早速、全員生ジョッキを注文して乾杯、スタートとなる。

  
   
乾杯!乾杯!

腰の曲がったばぁちゃんがモズクの酢の物と刺身を運んできた。
モズクを一口食べてその新鮮さに驚く。刺身も一級品だ。この店は期待できるぞ。

  
モズクの酢の物             刺身盛り合わせ

生ビールまでは皆一律だが、ここからのアルコールはめいめいの勘定で注文する。
焼酎を頼むもの、高級日本酒を注文する者様々である。
ここで、メインディシユともいうべき料理登場。ホタテ貝のバター焼きでなんと貝つき
である。これは貝が新鮮でないとできない。
ホタテが焼けるまで、また酒が進む。

  
    
ホタテのバター貝焼き

ホタテ貝焼きの食べ方を伝授する。まだレアの状態で少し食べ、よく焼けたところを全部たべると、違った味が楽しめると。だが、あまり聞いている人はいないようだった。
ホタテが焼き上がるころ、飯と味噌汁が登場。なんとカニ汁だ。

  
    
ワタリガニの蟹汁

ところで、今日の歩数はいくらだったか?という話になった。誰かが、4,400歩。別の人は
俺のメータは2,300だったという。大きな食い違いだが、昨夜、今日の行動は山八会として
認定することが決定されているので、それ以上の議論にならずに終わる。

何しろ、こんなうまい昼飯は久しぶりに食った。皆満足の腹を抱え、また駅へと向かった。

                  今日も佳き日、佳き友に感謝~